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*◆* 沈黙の森 sora *◆*

1 :羊エレン:2008/10/11(土) 14:44:00 ID:Exe6HmK5
そして 残るのは
きれぎれに見える sora だけ

2 :羊エレン:2008/10/11(土) 14:46:36 ID:Exe6HmK5
採光の窓から見える寒々とした青を
胸に抱いて

天窓をうつす伸びやかな影を床に認めて

言の葉を織る

3 :羊エレン:2008/10/11(土) 22:46:35 ID:Exe6HmK5
(再録)「序の言葉」


誰も帰ってこない

4 :羊エレン:2008/10/11(土) 22:47:26 ID:Exe6HmK5
(再録)「夜を行く」

鳥の声は聞こえず カンテラは青い焔が揺れる
枯れ枝の踏みしめられた音

闇の中に飲み込まれる 命の光

沈黙した大きな森の眼が 私をじっとみつめる





この森に、口はない



5 :羊エレン:2008/10/11(土) 22:48:16 ID:Exe6HmK5
「あけがたの声」
そっとしておいて
そっとしておいて

耳元を流れていく 妖精の囁き声を
聞き返さないで

鵞鳥の眠りを妨げないで


6 :羊エレン:2008/10/11(土) 22:49:11 ID:Exe6HmK5
「駒鳥」

森の中で聞こえてくるのは
お喋りな三羽の駒鳥
姉と兄と妹の三羽の駒鳥

微笑んで 遠くに認めて




                      そして決して近づかないこと





7 :羊エレン:2008/10/12(日) 17:54:28 ID:OTpS7hWu
「流れる夜の雲」

闇から闇へと
ひそやかに輝きながらわたっていく 月光
細い雲たなびき 冬木立の中 寒々とした影を
彩っていく

ほうと息をつくと 白く吐き出される人の身体の霧

まばたきもせず 月の白を見る私の眼差しを
ぼんやりとかすめていく


雲が切れて とうとう満月は姿を現した


8 :羊エレン:2008/10/12(日) 17:55:10 ID:OTpS7hWu
「南へと流れる川に寄せて」

小鳥が囀る朝に 鹿の散歩を認める

母と子と連れ立つその姿は 穏やかな初夏の緑に似合う
小川で水を飲む彼らのもとに
どこからか流れてくる無数の白い花びら

はな ひかり みち  はな ひかり みち
みどり かがやく そら あおく どこまでも

空を舞う風のもとに 見えるのは いのちの響き

川は南へと流れていく 
白い花びらと 鹿の母子のひと時の思い出を乗せて


9 :羊エレン:2008/10/12(日) 17:55:56 ID:OTpS7hWu
「コラージュ」

その老婆は 仮面を作るのを生業としていた

朝に夕に 祭りに使うけものの面を干しに現れて
細長い葡萄の枝につるすのだ
それがまるで生首のようだったので 子供たちは老婆をおそれ
老婆を魔女婆さんと呼んだ

魔女婆さんはそんなこと気にもしない
狐の面 狼の面 醜女の面 美男子の面
鶏の面 老人の面 赤子の面 そして神や悪魔の面
森に差し込む光にさらし 大気へ湿気を返し 乾きを得る

ありきたりへの風刺の連続を 老婆は淡々とこなしていく


10 :羊エレン:2008/10/12(日) 17:56:38 ID:OTpS7hWu
「陽炎」



――熱した神の眼差しか、悪魔が呟く午睡の寝言か


11 :羊エレン:2008/10/13(月) 20:28:31 ID:OzQqAtN8
「夜のささやき」

恋人たちが手に手をとって 森の奥に入っていくのです
叶わない夢を両手に抱えて

白い小鳥たちがどこからか集まってきて
彼らの周りを飛んでいます

お幸せに



             永遠に



12 :羊エレン:2008/10/13(月) 20:29:12 ID:OzQqAtN8
「あの空を知っているのは」

耳をすますと そこにいるのは闇そのもの
優しくて甘くて 残酷な声を聞かせてきます

「目をなくしてしまえばいいんだよ」
「耳を潰してしまえばいいんだよ」
「舌も抜いたほうがいい」
「そうしたら きみを傷つけるものは一人もいなくなるから」

違うでしょう?
いなくなるのではなくて
ただ 分からなくなるだけ

幼稚な誘いに私は笑い カンテラを掲げる



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