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【本格】御伽ロワイアル議論スレ【始動!】

1 :アンデルセン:2005/07/20(水) 01:06:52 ID:???
ようこそ。
御伽話ロワイアル“オトロワ”の世界へ。

まぁ、楽しんでいってくれたまえ。


386 :さく・え/ななし:2005/08/20(土) 23:14:20 ID:???
 4人の一団がとある理由により、森で一息ついていた。
 主催者により『C−6』と区分された森の西。
 シンデレラ、カーレン、金太郎――――そして、マッチ売りだった少女の四人だ。
 それぞれが和気藹々とここに来るまでの生活を話題に話し合い、情報を交換していた。
 当たり障りのない内容を話しつつ、雰囲気だけを維持している。
 そんな中、突如雰囲気が乱れた。
 乱入者が一人、姿を見せたのだ。一つの、悲鳴とも言える声と共に。

「――――助けて!」

 半狂乱状態で走りながらやってきた少女、アリス。
 一瞬不穏な空気が流れる中、一人マッチ売りの少女だけが口を開いた。
 何があったの、と一言声を掛けアリスを落ち着かせる。
 頭を撫でられながら落ち着いてきたアリスは事情を説明する。
 もともと『あの声』を聞いて恐怖に怯えていたが一度冷静になると立ち直るのも早かった。
 声は聞いたが実際に見た訳ではない。
 よく考えれば聞こえた『あの声』からの、自分の想像に恐怖しただけだ。
 聞こえてきた『あの声』――――
「妖精が人を殺した……近くで誰かが人を殺しているって事実に怯えちゃって……」
「妖精が人を……?」
 殺した、という言葉を飲み込むシンデレラ。
 だが、平然とした表情のまま別の人間がシンデレラの飲み込んだ言葉を紡いだ。
「殺した……それは真か?」
 金太郎はアリスを直視して問う。
 アリスは答えない。よく考えれば当然だ。
 アリス自身、見た訳でもなく聞いただけなのだから事実かどうかは分からない。
 だが、周りは違った。
 アリスの沈黙を別の意味で捉えたのだ。
 言い難いほどつらい現実だった、と。
 だから恐怖に怯え逃走してきたのだろうと、そう4人は捉えた。

387 :さく・え/ななし:2005/08/20(土) 23:16:07 ID:???
 あれから、数十分の時が流れた。
 アリスを加えた5人はそれぞれ単独で休息を取っている。
 まだお互い、信頼するには時間が必要なんだろうなぁと考えていた。少なくとも、アリスは。
 だから銃声が聞こえたとき、びくっと恐怖でその小さな身体を震わせた。
 風によってかそれとも恐怖によってか、揺れた金髪がアリスの視界に入る。
(また……人が死んでいるの? もう、嫌よ……!)
 悲鳴の聞こえた方角へ向かって、足を向ける。
 どうしても足が進まなかった。
 疲れている訳でもない。足を痛めている訳でもない。
 何の異常もないのに、ただただ足が重い。
 まるで何かの枷を着けているかのように、足は進まなかった。
(ああ……私は恐怖という名の枷に取られているんだわ)
 だから聞こえた銃声の元に駆けつけたのはアリスが最後であった。
 アリスが悲鳴の元に駆けつけた時、『それ』を見た。
 眠るように静かで、頭を撃ち抜かれたシンデレラ“だった物”を――――。

388 :さく・え/ななし:2005/08/20(土) 23:16:53 ID:???
 時間は少し遡る。
 シンデレラがまだ生きていた頃、シンデレラは足元を見てぶつぶつと呟いていた。
 木の根元に座り込み、立ち上がる様子はまったく見られない。
「だって、仕方ないじゃない……」
 足元にはガラスのハイヒールが日光を受けて輝いている。
 さきほど、自分の支給品と交換してもらった代物だ。
 皆は呆れていたが、自分は後悔していない。
「だって、武器なんて私いらないもの……」
 人を殺めたくない怪我をさせたくない脅しを掛ける醜い自分を晒したくない――――…………
 思考がマイナスのベクトルは暴走する。
「皆で手を取り合って生きる……なんでそれがいけないことなの……?」
 目元に涙を浮かべながら、ガラスの靴の思い出を回想する。
 12時の鐘までという期限付きのドレスに身を包んだ私。
 城の王子と踊るダンス。思いがけない王子様との再会。
 今はそのどれも、ない。
 代わりに与えられたのは生死を賭けるゲームだ。
「酷い……酷すぎる……」
 視界が完全に涙で歪む。
「―――――」
 突然、赤い歪んだ丸が視界に現れた。
 声がよく聞き取れず
 おそらくリンゴだろうそれを受け取りながら、前を見る。
 涙は未だに視界を歪ませ、それが誰なのか分からない。
 冷静にならないと……、と自分に言い聞かせながらリンゴを一齧りする。
 食欲はなかったが、慰めようとしてくれているんだ、と思うとシンデレラは食べずにはいられなかった。
「ありがと………!?」
 礼を言おうとした時、突然意識が落ちる。
 二度と、意識が戻ることはなかった。

389 :さく・え/ななし:2005/08/20(土) 23:18:13 ID:???
 時間が再び戻る。
 シンデレラの死体に集まったアリスを除く3人はお互い、視線を合わせながら冷静な表情を保っていた。
 アリスはそれに妙な違和感を抱いた。
「そういえば、アリスさん。貴女が来た途端、殺されましたよ……」
 今まで自己紹介以外では沈黙を保っていたカーレンが呟くように言った。
 それに釣られるように、金太郎も口を開く。
「……そういうカーレンは怪我したシンデレラを一番疎ましく思っていたようだが?」
 それを聞いて、アリスはシンデレラを見ようとして――、やめた。
 一秒たりとも死体を見たくなかったからだ。
「……でも、悲鳴を叫ばせない鮮やかな殺し方……手馴れてるみたい」
 マッチ売りの少女が、呟く。
 それを聞いて、金太郎が怒った。
「なにが言いたい、貴様……!」
「もう止めて!」
 つい数十分前までは和気藹々と話していたのに、とアリスは思う。
 そこまで思い返した所でようやく、違和感に気がついた。
(この人達は、和気藹々と話していた訳じゃないんだ……)
 生き残る為に情報を集めて、だが自分の情報はできる限り隠して。
 お互い牽制しつつ、だけど表面上は和気藹々と。
 そんな中、私―アリス―が乱入して来た。
 そして4人もいれば十分だと思った『誰か』が、足手まといとなるシンデレラを殺した……。
 皆の支給品は「皆が裏切らないように、一緒にここに置いておこう」と金太郎の提案で休息前に皆の中央に置いた。
 皆、物陰に移動したりとその場を離れたのだが……それが裏目に出る結果となったのだ。
 支給品袋は『誰もが使える状況』にあった。
 皆、支給品を独占されないかと当初は警戒はしたが時間が経つ間に警戒が薄れたらしい。
 チームを組んだから、少なくとも序盤に行動は起こさないだろうという打算もあったに違いない。
 支給品を一箇所に固めておく事を反対すればよかったかもしれない。
 だが、そのときは『皆が武器を手放して保管する』という提案は魅力的だったのだ。

390 :さく・え/ななし:2005/08/20(土) 23:19:33 ID:???
「……そういえば、シンデレラさんの怪我って?」
「捻挫ですよ。あんな歩きにくい靴なんかに履き替えるから……」
 カーレンがアリスの疑問に答える。
(邪魔だから、誰かが殺したの?)
 狂ってる、とアリスは思った。
 このチームにいる事自体、危険のようが気がする。
 そうでなくとも、誰かがシンデレラを殺したことには影響はない。
 だが、逃げられない。
 アリスが逃げれば間違いなく、シンデレラ殺害犯がアリスだと断定されてしまうから。
(逃げられない、でもこの人たちは危険……)
 葛藤するアリスを余所に、マッチ売りの少女が呟く。
「……支給品。そこに何か手がかりがあるかも」
 一同は支給品の保管場所へ向かう。
 周りより一回り大きな木の根元。そこに皆の支給品袋が存在する。
 支給品はまだ、あった。
 支給品袋の傍に転がった小型拳銃とリンゴ。
「……リンゴ……?」
「毒入りかも知れない。だが、凶器はおそらくこの二つだろうな。確実にとどめを刺す為の拳銃か…」
 急いでいたから投げ捨てるように置いたのだろう、というのが金太郎の推理だった。
「……きっと、通りすがりの誰かに襲われたのよ」
 そう、カーレンが呟く。
 だが、アリスは疑いの眼差しで一同を見渡した。
(違う……通りすがりなら武器は持っていくわよ……。この中の誰かが、殺し合いに乗っている…)
 あるいは全員殺し合いに乗っているかもしれない。
 チームそのものがそんな狂っている連中の集まりかもしれない。
 誰が何を考えているか分からない。
 和気藹々とした、最初私が安心してしまったあの雰囲気は偽物だ。
 そして生き残る為なら足手まといも切り捨てるような人がこの中にいるのだ。
 早く、逃げないと……、とアリスは思った。
 だが、逃げるとシンデレラを殺したのはアリスだと思われる。
(どうすれば、いいの?)

391 :さく・え/ななし:2005/08/20(土) 23:20:20 ID:???
【C-6/森の西】
【シンデレラ 死亡】

【カーレン@赤いくつ】【金太郎@金太郎】【アリス@アリス】【少女@マッチ売りの少女】
[状態]:疑心暗鬼
[荷物]:全員、同じ一箇所に保管。武器は無反動砲、小型拳銃、毒リンゴ(@白雪姫)、不明*1、その他支給品袋*5

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